INVISIBLE TOUCH / GENESIS
1986/6リリース CHRISTMA RECORDS

01. INVISIBLE TOUCH
02. TONIGHT,TONIGHT,TONIGHT
03. LAND OF CONFUSION
04. IN TOO DEEP
05. ANYTHING GOES
06. DOMINO
PART ONE-IN THE GLOW OF THE NIGHT
PART TWO-THE LAST DOMINO
07. THROWING IT ALL AWAY
08. THE BRAZILIAN

Produced by GENESIS AND HUGH PADGHAM


 現在、解散状態にあるGENESISが発表してきたアルバムで最も商業的に成功したもの。5曲のシングルヒットを含む80年代にリリースしたアルバムの中でも捨て曲無しの最高傑作がこのアルバムである。

 70年代に活躍してきたPINK FLOYD、YES、EMERSON,LAKE & PALMER、KING CRIMSONといったプログレッシブロックのバンド達は、70年代後半のパンクやニューウェーヴの台頭によって過去の遺物として追いやられたが、GENESISはピーター・ガブリエル、スティーブ・ハケットの脱退によって、トニー・バンクス、マイク・ラザフォード、フィル・コリンズの3人になり曲も徐々にコンパクトにポップになり、ヒットを飛ばし80年代も70年代以上に活躍。(これはメロディを中心に書く様になったフィルの影響大)

 既に、ソロ活動とバンド活動を交互に行っていた彼らだが、80年代のGENESISはドラムマシンに、マイクのギターリフ、トニーのキーボードそこに、フィルが唄えば成り立っていた。レコーディングもデモを持ち込まず、ジャムを繰り返し作曲していた。

 フィルの3枚目のソロアルバム『NO JACET REQUIRED』の空前の成功によって、よりポップ化が進みXTC、THE POLICEの
アルバムを手掛けたヒュー・パジャムをプロデューサーとして起用したのも大きいようだ。@ABCFといったシングルもポップソングとしては流石の仕上がり。

 ファンの間では、プログレではなく一般的なポップロックバンドと決定づけたアルバムとして評価されがちだが、とにかく曲が良い。これに尽きる。11分近い大曲Eなんか、往年のプログレ大曲に近いと言ったら語弊があるが、曲の展開はさすがだし大好きな曲だ。ただ、この時代に聴いてみると音はダイナミックではあるが、シンセベースにドラムマシンといかにも80'Sな感じが、ちょっとチープに聞こえるかもしれない。


<お薦め度>★★★★
2003/9/23